悟りへの道標(1)で紹介した3項目は、実は同じことを言っているわけです。
究極のリラックスに到達するとは、「大宇宙にすべてを任せ、大宇宙と響き合う」ことでもあります。
大宇宙のリズムと調和=カルマを解消できて、その中でポテンシャルが得られ、自己実現が可能となります。
人は大宇宙のリズムと調和できずに無理に自己主張しようとし、大宇宙と響き合わなくなっていました。その原因は、利己的で論理中心・物質中心・権力中心・優位中心の集積が、カルマとなって真我(ハイヤーセルフ)の輝きを覆ってしまったからです。
ここでいうカルマとは、宗教的な意味ではなく、人の思いや行為が後々まで及ぼす影響力のことで、波動的に肉体に戻ってくるエネルギーのことをいいます。(エネルギーには、自分の責任と認識できるものだけでなく、DNAに組み込まれたネガティブな波動も含まれます。潜在的に出したものにしても、現実化する以上、幸福になるためには解消されなければならないものです)
自己実現という言葉がありますが、これは真の意味で「なりたい自分になること」です。
そう願いながら、なりたい自分になれないのは、何かそれを阻害するものがあるからだと多くの人が考えています。しかし、現在の自分というのは、100%自己の責任において自己実現している姿なのです。(幼児などについては別の意味があり、ここでは論じないこととします)
例えば、絵を描いたり、料理を作ったり、スポーツをしたり、一杯努力したのに、自分の意図に反して不本意な結果になってしまうことがあります。これについても100%自分の行為の結果であり、他に原因を探したりしてはなりません。
他に原因を探すとは、現在の自己は、過去の想念や言動の積み重ねで形成されたものであり、他に責任を転嫁できないものなのです。そして「現在に、想うこと、語ること、行うこと」によって、次の「自己実現」…そして「自己実現」の原因が続けて創られていくのです。
この「想う、語る、行う」の3つは、すべて「想い」から発するのです。
ですから、人の想いから始まります。最初の「想い」が発生したときに、表向のこだわりなき流れで行ってしまえば、新たなカルマは発生しません。その「想い」が「感情」と結びついたとき、怒り、悲しみ、恐れ、憎しみなど「ネガティブな想い」に変化します。(この時点までは、まだカルマとはなりません)
その後、その「想い」を伴いとして流してしまえば、カルマとはなりません。
そのネガティブな「想い」を「言葉」として口に出したとき(独り言であったとしても)「想い」に形が与えられ、明確なエネルギーを持って存在を主張し始めます。まして「言葉」が「行動」になったとき、エネルギーはさらにパワーを強め、現実化しようと動き始めます。
人の意思想念エネルギーは、目的と方向を定めて送り出した時点から、現象化に向けての動きが始まります。現実に向けて働き出します。同時に、それが素晴らしい想いから発していれば、その自身が調和的なエネルギーとして拡張します。
ややこしく感じるのは、「与えたものが、自分の受け取るものである」という宇宙の法則により、数倍・数十倍になった波動(自己の無意識として)受け取るからです。それらのすべての原因となる一瞬一瞬の想い・感情・言動の刻刻が大切と言われるゆえんが、このためなのです。
このことから、「何を実践すればよいか」については、ある程度見えてくるのではないでしょうか。簡単にまとめて見ましょう。
(1)「新たなカルマ」を発生させないよう、「正しく想い、正しく語り、正しく行動する」ことに努める。
(2)「すでに発生しているカルマ」を浮上させ、浄化し、解消することに努める。
(3)「宇宙と自己との響き合いのリズム」を取り戻し、そのリズムを生活の中で維持していくことに努める。
ご希望があれば、テキストデータとしてお渡しすることも可能です。