レイキを学ぶ第一歩である「レベル1(初伝)」は、誰もが宇宙エネルギーとつながり、自己や他者に癒しをもたらす基盤をつくる大切なステージです。その核心にあるのが「アチューメント(伝授・調整)」と呼ばれるプロセスです。これは、レイキを流すための回路を開く儀式のようなものであり、心身のエネルギー状態に大きな変化をもたらします。本記事では、アチューメントが持つ意味や役割、そして回路を開くとはどういうことかを丁寧に解説していきます。
アチューメントとは何か
アチューメント(Attunement)とは、日本語で「調律」や「同調」と訳されることが多く、レイキを学ぶ人が宇宙エネルギーと共鳴できるように導く儀式です。ピアノを正しい音階に調律するように、人間の心身もまたレイキの波動に合わせる調整が必要です。
臼井甕男先生が体系化した霊気法では、誰もが生まれながらに宇宙エネルギーとつながる力を持っています。しかし、日常生活の中で積み重なるストレスや思い込み、心身の滞りによって、その回路は閉じた状態になりがちです。アチューメントは、その閉じられた回路を再び開き、本来備わっている自然治癒力や直感力を活性化するために行われます。
回路を開くということの意味
「回路を開く」という表現は、単なる比喩ではありません。人の体にはエネルギーが流れる経路があり、東洋医学では「経絡」、ヨガでは「ナディ」と呼ばれます。これらの通路は、生命エネルギーの流れを支える重要なラインです。
レイキにおける回路とは、宇宙の普遍的な生命エネルギーを受け取り、手から流すためのエネルギーパスのことです。アチューメントでは、師範が受講者の頭頂(クラウンチャクラ)、心(ハートチャクラ)、手のひらなどを通してエネルギーの通路を活性化させます。その結果、受講者はレイキを意図的に流すことができるようになり、ヒーリングの実践へと踏み出せるのです。
アチューメントによる変化
アチューメントを受けた後、多くの人が次のような変化を体験します。
手のひらが温かくなる感覚 何もしていなくても手のひらがじんわり温かくなり、エネルギーが流れている感覚が生まれます。 感覚の鋭敏化 直感が働きやすくなったり、人の気持ちや空間の雰囲気に敏感になることがあります。 心の安定 不安や焦りが和らぎ、心に落ち着きが戻る体験をする人も多いです。 浄化作用 古い感情や思考パターンが浮かび上がり、涙が出たり、体調に変化が表れることもあります。これは、エネルギーが本来の流れに整うために必要なプロセスです。
レベル1で得られる実践的な力
アチューメントによって回路を開いたレベル1の受講者は、主に次のような実践が可能になります。
セルフヒーリング 自分自身の心身に手を当て、エネルギーを流すことでリラックスや回復を促せます。 身近な人へのヒーリング 家族や友人にレイキを施すことができ、安心感や癒しを共有できます。 動植物へのヒーリング ペットや植物にもレイキを送ることで、健やかなエネルギーをサポートできます。
この段階では、まだ遠隔ヒーリングやシンボルの活用は学びませんが、基礎的な実践を積み重ねることで「手当て」の力が確かに働いていることを実感できるでしょう。
アチューメントを受ける心構え
アチューメントは特別な儀式でありながら、受ける側に努力や力みは不要です。ただし、次のような心構えを持つと、より深い体験につながります。
開かれた気持ちで臨むこと 「うまくやらなければ」という緊張を手放すこと 自分を癒し、成長させたいという素直な願いを持つこと
レイキは信仰や宗教ではなく、誰もが平等に受け取れる宇宙のエネルギーです。そのシンプルな本質を理解しておくと、アチューメントの体験がより豊かなものになります。
まとめ
レイキレベル1におけるアチューメントは、宇宙エネルギーとつながるための「回路を開く」大切なプロセスです。これにより、私たちは本来持っている自然治癒力を活性化し、自己や他者に癒しを届ける基盤を手に入れます。
アチューメントはゴールではなく出発点です。日々の実践を通じて、レイキの流れを確かめ、心と体の調和を育むことが大切です。レベル1で体得する回路の開放は、やがてレベル2・3へと進むための基盤となり、より深いヒーリングと自己成長の道へとつながっていくのです。

