カウンセリング(ベーシック)におけるコミュニケーションの基本とは?
カウンセリングの基礎を学ぶうえで欠かせないのが「コミュニケーションの基本」です。
多くの人が「話を聞く」「アドバイスをする」と捉えがちですが、カウンセリングで求められるコミュニケーションは、私たちが日常で行う会話とは大きく異なります。
ここでは、カウンセリングのベーシック段階で必ず押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。
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- 傾聴(アクティブリスニング)の姿勢が基盤になる
カウンセリングの最も重要な基本姿勢が 「傾聴」 です。
傾聴とは、単に相手の言葉を黙って聞くことではなく、
「その人の世界を理解しようと深く耳を傾ける態度」 を指します。
傾聴にはいくつかの具体的な要素があります。
• うなずきや相づちで関心を示す
• 相手の言葉を遮らない
• 評価・判断を挟まない
• 相手の感情に寄り添う
これらのポイントが揃うことで、クライアントは「ここでは安心して話していいんだ」と感じられ、本音が自然と引き出されやすくなります。
カウンセリングは「話してもらうこと」からすべてが始まるため、傾聴は絶対に欠かせないスキルです。
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- オープンクエスチョンで相手の内側を開く
カウンセリングの初学者が特につまずきやすいのが、質問の仕方です。
会話を広げるために効果的なのが オープンクエスチョン(開かれた質問)。
例えば:
• 「その時、どんな気持ちがしましたか?」
• 「今、いちばん気になっていることは何ですか?」
• 「どうしてそう感じたと思いますか?」
これらは「はい/いいえ」で終わらず、相手の内面を掘り下げるきっかけになります。
反対に、
「それは嫌だったんですよね?」
「会社が悪いんですよね?」
と答えを誘導する質問はNG。
カウンセリングは 相手が自分の言葉で語ること が重要であり、クライアント自身が気づきを得る場だからです。
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- 共感と同情の違いを理解する
初心者がよく混同するのが 「共感」と「同情」。
カウンセリングで必要なのは“共感”であり、“同情”ではありません。
• 共感:相手の感情を理解しようと寄り添う態度
• 同情:相手の感情に自分が巻き込まれてしまう状態
同情が強すぎると、カウンセラー自身がつらくなったり、冷静な姿勢が保てなくなります。
一方、共感は相手の気持ちを尊重しながらも、あくまで「支える側の視点」を維持します。
この線引きができると、クライアントは安心して感情を表現でき、カウンセラー側も安定した関わりができるようになります。
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- 言葉以外の情報(非言語コミュニケーション)を読む力
カウンセリングでは、話されている内容以上に
表情・声のトーン・間(沈黙)・姿勢 が重要な情報源となります。
言葉では「大丈夫」と言っていても、表情が曇っていたり声が沈んでいる場合、
その裏にある感情を読み取る必要があります。
非言語の情報が示すヒントに気づくことで、クライアントの本質的なテーマに近づくことが可能になります。
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- まとめ:コミュニケーションの基本は「安心をつくること」
ベーシックなカウンセリングにおけるコミュニケーションの基本をまとめると、以下の4点に集約されます。
1. 傾聴で安心感を生む
2. オープンクエスチョンで深い気づきを促す
3. 共感を軸にしながら同情には巻き込まれない
4. 非言語の情報を含めて全体を理解する
カウンセリングの技術は、特別な人だけが持つものではありません。
コミュニケーションの基本を丁寧に身につけることで、誰でもクライアントにとって心の安全基地となる関わり方ができるようになります。

