【カウンセリング(アドバンス)】「心の仕組み」を理解するということ

カウンセリング〜アドバイス〜

カウンセリングを学び、アドバンスの段階に進むと、クライアントの語る言葉の奥にある心の仕組みに自然と意識が向くようになります。表面的な出来事や感情だけでなく、「なぜその反応が起きるのか」「どんな内的プロセスが働いているのか」を理解することが、より深い支援につながるからです。

アドバンスにおける心の仕組みの理解は、診断や分析のためではありません。クライアントを型にはめるためでもなく、正解を示すためでもありません。今その人の内側で何が起きているのかを、共に見つめるための視点として用いられます。

心は「過去の体験」と「今の反応」でできている

心の仕組みを考えるうえで重要なのは、私たちの反応の多くが、過去の体験によって形づくられているという点です。
過去に傷ついた経験、満たされなかった思い、守るために身につけた考え方。それらは当時の自分にとって必要な適応であり、生き延びるための知恵でもありました。

しかし、環境や状況が変わった「今」でも、その仕組みが無意識に働き続けることで、生きづらさが生まれることがあります。アドバンスのカウンセリングでは、こうした心の自動反応を「問題」として扱うのではなく、理由のある反応として尊重する姿勢が大切にされます。

感情・思考・身体は切り離せない

心の仕組みは、感情だけで成り立っているわけではありません。
思考、感情、身体感覚は常に影響し合いながら、一つの体験をつくっています。たとえば、不安を感じるとき、頭の中では否定的な考えが巡り、身体は緊張し、呼吸が浅くなります。

アドバンスのカウンセリングでは、言葉に表れない身体の反応や沈黙も、心の仕組みの一部として丁寧に扱います。これにより、理解は「頭での納得」から、「体験としての気づき」へと深まっていきます。

心の仕組みを「説明しない」勇気

アドバンスで特に重要なのは、心の仕組みを説明しすぎないことです。
理論を用いて理解することは大切ですが、それをクライアントに当てはめたり、言葉で解説したりすることが必ずしも助けになるとは限りません。

クライアント自身が、自分の反応や感情の流れに気づいたとき、その理解は内側から立ち上がります。その瞬間を信頼し、待つ姿勢こそが、アドバンスにおける専門性と言えるでしょう。

心の仕組みを知ることは「変える」ためではない

カウンセリング(アドバンス)において心の仕組みを扱う目的は、クライアントを変えることではありません。
「なぜそう感じるのか」「なぜ同じパターンを繰り返すのか」を理解することで、自分を責めなくなること、そして選択の自由が少しずつ広がっていくことが大切なのです。

心の仕組みは、敵ではなく味方です。それを否定せず、尊重し、必要に応じて新しい在り方を試していく。そのプロセスを支えることが、カウンセリング(アドバンス)の本質的な役割だと言えるでしょう。

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