【カウンセリング(アドバンス)】クライアントの価値観への応答

カウンセリング〜アドバイス〜

カウンセリング(アドバンス)における「クライアントの価値観への応答」とは

カウンセリングがアドバンスの段階に入ると、クライアントが語る内容は、出来事や感情だけでなく、その人独自の価値観に深く根ざしたものになっていきます。何を大切にして生きてきたのか、何を良い・悪いと感じているのか。そこに丁寧に応答できるかどうかが、カウンセリングの質を大きく左右します。

クライアントの価値観への応答とは、同意することでも、正しいかどうかを判断することでもありません。ましてや、カウンセラー自身の価値観を重ねることでもありません。大切なのは、「この人は、この価値観の中で人生を選択してきたのだ」という理解をもって関わることです。

アドバンスのカウンセリングでは、価値観の違いがよりはっきりと表に出る場面も増えます。たとえば、自己犠牲を美徳とする価値観、成果や努力を強く重視する考え方、人との調和を最優先する生き方など、それはカウンセラー自身の在り方とは異なることも少なくありません。そのときに求められるのが、評価せずに受け止める姿勢です。

価値観は、クライアントが身を守り、生き延びてきたための大切な枠組みでもあります。その背景を理解しようとする関わりは、クライアントに深い安心感をもたらします。「理解されようとしなくていい」「修正されなくていい」と感じられたとき、人は初めて自分の価値観を見つめ直す余白を持つことができます。

また、価値観への応答には、カウンセラー自身の自己理解も欠かせません。自分はどんな価値観を大切にしているのか、どんな考え方に反応しやすいのか。それに気づいているからこそ、無意識の押しつけを避けることができます。アドバンスでは、この自己認識そのものが、重要な専門性となります。

カウンセリング(アドバンス)におけるクライアントの価値観への応答とは、「変える」ための関わりではなく、尊重しながら共に理解を深めていく姿勢です。その積み重ねが、クライアント自身の選択をより自由で納得のいくものへと導いていきます。カウンセラーの在り方が問われる、非常に本質的なテーマだと言えるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました