【カウンセリング(ベーシック)】知っておきたいカウンセリングの基礎知識

カウンセリング〜アドバイス〜

カウンセリングとは、悩みや不安、ストレスなど心の問題を抱えた人が、専門的な知識と技術をもつカウンセラーと対話を通じて、自分自身を理解し、問題解決の糸口を見つけていく支援のプロセスです。医療行為とは異なり、「話すこと」そのものを中心に進められる点が大きな特徴です。

ベーシックなカウンセリングでは、まず「安全な場づくり」が最も重要とされます。ここでいう安全な場とは、評価や否定をされることなく、自分の気持ちや考えを安心して話せる環境のことです。カウンセラーは、守秘義務を守りながら、相談者の話を丁寧に聴く姿勢を保ちます。この信頼関係がなければ、カウンセリングは十分な効果を発揮しません。

カウンセリングの基本姿勢としてよく挙げられるのが「傾聴」「共感」「受容」です。傾聴とは、相手の話を途中で遮らず、言葉だけでなく表情や声のトーンにも注意を向けて聴くことを指します。共感は、相手の気持ちをその人の立場に立って理解しようとする態度であり、受容は、どのような感情や考えであっても否定せずに受け止める姿勢を意味します。

また、カウンセリングは「アドバイスを与える場」ではない点も重要です。多くの人は「正解を教えてほしい」と思いがちですが、ベーシックなカウンセリングでは、相談者自身が答えに気づけるよう支援することが目的です。そのため、カウンセラーは質問や言い換えを用いて、相談者の思考や感情を整理する手助けを行います。

カウンセリングを受けることで、問題がすぐに解決するとは限りません。しかし、自分の気持ちを言葉にし、理解される体験を重ねることで、心が軽くなったり、これまで気づかなかった視点を得られたりします。ベーシックなカウンセリングの基礎を知ることは、専門家を目指す人だけでなく、日常の人間関係やセルフケアにも役立つ知識と言えるでしょう。

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