カウンセリング(ベーシック)で得た「気づき」と「学び」
カウンセリング(ベーシック)を学び始めて、まず強く感じたのは「聴く」という行為の奥深さである。これまでの私は、相手の話を聞いているつもりで、実は自分の考えや意見を頭の中で準備していることが多かった。しかし、カウンセリングにおける「聴く」とは、評価や助言を手放し、ただ相手の世界を理解しようとする姿勢そのものだということに気づかされた。
特に印象的だった学びは、「沈黙」の意味である。沈黙は気まずいもの、会話が止まってしまった状態だと思い込んでいた。しかし実際には、沈黙はクライエントが自分の内面と向き合っている大切な時間であり、無理に言葉を埋める必要はない。沈黙を尊重することで、相手の中から自然に言葉が生まれる瞬間があることを体験的に学んだ。
また、共感と同情の違いについても大きな気づきがあった。同情は「かわいそう」「大変そう」と自分の感情を重ねることだが、共感は「あなたはそう感じているのですね」と相手の感情をそのまま理解しようとする姿勢である。共感的に関わることで、相手は「わかってもらえた」と感じ、安心して話を深めていく。そのプロセスを実感できたことは、ベーシック講座ならではの貴重な学びだった。
さらに、自分自身の「聴き方の癖」に気づいたことも重要なポイントである。話をまとめようとしすぎる癖、正解を探そうとする姿勢、相手を安心させようとして安易に励ましてしまう反応。これらは一見良かれと思って行っているが、相手の感情や体験を十分に受け取る前に介入してしまっていることが多い。まずは自分の反応に気づき、立ち止まることの大切さを学んだ。
カウンセリング(ベーシック)は、技法を学ぶ場であると同時に、自分自身を知るプロセスでもある。相手の話を聴くことで、自分の価値観や思い込みが浮き彫りになる。その気づきは、カウンセリングの場面だけでなく、日常の人間関係にも大きな変化をもたらしている。相手を変えようとする前に、まず理解しようとする姿勢。この基本を学べたことが、最大の収穫だと感じている。

