「もし失敗したらどうしよう」
「あの人に嫌われていたら……」
「この先、うまくやっていけるのかな」
まだ何も起きていないのに、頭の中は”もしも”でいっぱい。そんな夜を、あなたも過ごしたことがあるかもしれません。
まだ来てもいない未来のことを、何度もぐるぐると考えて、気づけば胸のあたりがきゅっと苦しくなっている。今日はそんなあなたに、そっと寄り添うおはなしをさせてください。
“心配”は、あなたを守ろうとしてくれている
先に伝えておきたいことがあります。それは、心配しすぎてしまう自分を、どうか責めないでほしいということです。
未来を心配する気持ちは、実はとても大切な心のはたらきなんです。「危ないかもしれない」「備えておかなきゃ」と、あなたを守ろうとしてくれている。だからこそ、心配性なあなたは、きっとまわりへの気づかいもできる、やさしい人なのだと思います。
ただ、その”守ろうとする心”が、少しはたらきすぎてしまうことがあります。まだ起きてもいないことにまで手をのばして、心をずっと緊張させてしまう。そうなると、今この瞬間まで、不安でいっぱいになってしまうんですね。
だから、まず「私は自分を守ろうとしているんだな」と、その気持ちにそっと気づいてあげてください。それだけで、少し肩の力がゆるむことがあります。
“いま”に、そっと心を戻してあげる
不安というのは、その多くが「まだ起きていないこと」に向いています。過ぎたことへの後悔か、これから起きるかもしれないことへの心配か。
でも、あなたがいるのは”いま、ここ”です。
心が未来へ飛んでいってしまったなと感じたら、そっと”いま”に戻してあげましょう。むずかしいことはいりません。
たとえば、ゆっくり深呼吸をひとつ。足の裏が床にふれている感覚を感じてみる。手のひらで、あたたかい飲みもののカップを包んでみる。窓の外の音に、そっと耳をすませてみる。
そうやって五感をつかうと、心はふっと”いま”に戻ってきます。「あ、今この瞬間は、なにも困っていないな」と気づけたら、それはとても大きな一歩です。
不安な未来は、まだ来ていません。そして、来るかどうかも分からないのです。
“もしも”を、紙に書き出してみる
頭の中でぐるぐるしている心配は、実際よりもずっと大きく感じられるものです。そんなときは、思いきって紙に書き出してみるのもおすすめです。
「もし◯◯になったら、どうしよう」——その”もしも”を、そのまま書いてみてください。そして、もしよかったら、こう続けてみます。
「そのときは、そうなったら考えよう」
不思議なもので、文字にして目で見ると、あんなに大きく思えた不安が、意外と小さく見えてくることがあります。それに、私たちはこれまでも、たくさんの”もしも”を、その都度なんとか乗りこえてきたはずなんです。
未来のあなたは、あなたが思っているよりずっと、たくましいのかもしれません。今から全部の答えを用意しておかなくても、大丈夫。そのときのあなたに、そっとおまかせしてみましょう。
おわりに
まだ起きていないことを心配してしまうのは、あなたが真剣に生きている証でもあります。だからどうか、その自分をやさしく受けとめてあげてください。
– 心配する気持ちは、あなたを守ろうとしてくれている
– 深呼吸や五感で、そっと”いま”に心を戻してあげる
– 不安は紙に書き出すと、少し小さく見えてくる
すべての不安を消そうとしなくて、いいんです。ただ、”いま”のあなたが、今日一日を少しでも軽やかに過ごせますように。
未来のことは、未来のあなたにおまかせして。今日は、目の前のあたたかいお茶を、ゆっくり味わってみませんか。あなたはあなたのままで、大丈夫ですよ。
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