「本当は気が進まないのに、つい引き受けてしまった」
「今日は疲れているのに、誘いを断れなくて出かけてしまった」
そんな経験は、ありませんか。
頼まれると嫌と言えない。断ったら相手をがっかりさせてしまう気がする。そうやって、いつも自分の気持ちを後回しにしてしまう——。もしあなたがそんなふうに感じているなら、今日はどうか、ゆっくりお茶でも飲みながら読んでみてくださいね。
どうして「断る」って、こんなに難しいんだろう
「NO」が言えない背景には、実はとてもやさしい気持ちが隠れていることが多いんです。
「相手を傷つけたくない」
「嫌われたくない」
「せっかく声をかけてくれたのに、悪いな」
こうした思いは、あなたが人の気持ちに敏感で、まわりを大切にできる証でもあります。だから、断れない自分を責めないでほしいのです。それは決して「意志が弱い」わけではありません。むしろ、あなたのあたたかさから来ているものなのですから。
ただ、その気持ちが強すぎると、いつのまにか「自分の気持ち」がどこかへ置いてきぼりになってしまうことがあります。気づけば予定はいっぱい、心はくたくた。そんな状態が続くと、ふとした瞬間に「わたしって、何のためにがんばっているんだろう」と、さみしくなってしまうこともあるかもしれません。
「断ること」は、相手を拒むことじゃない
ここで、少しだけ見方を変えてみましょう。
断ることは、相手を拒否することでも、関係を壊すことでもありません。それは「わたしにも、大切にしたい気持ちや時間があります」と、そっと伝えることなのです。
たとえば、無理をして引き受けたお願いを、笑顔の裏で「本当はしんどいな」と思いながらこなす。そんなとき、あなたの心は少しずつすり減っていきます。
でも、正直に「今日はちょっと難しいの」と伝えられたら、あなたは自分をちゃんと守ってあげられます。そして不思議なことに、自分を大切にできる人は、まわりの人のこともより自然に大切にできるようになっていくものなんです。
「NO」は、あなたと相手、その両方を守るためのやさしい言葉でもあるのですね。
少しずつ、やわらかく伝える練習
とはいえ、いきなり上手に断るのは難しいものです。だから、小さな一歩から始めてみましょう。
まずおすすめしたいのは、**すぐに返事をしない**ということ。「ちょっと考えてみるね」「予定を確認して連絡するね」と、いったん間をおくだけで、心にゆとりが生まれます。反射的に「うん」と言ってしまうクセから、そっと距離をとれるのです。
そして、断るときは**やわらかいクッション言葉**を添えてみてください。
「誘ってくれてうれしいんだけど、今日はゆっくり休みたくて」
「ありがとう。でも今回は見送らせてね」
「ごめんなさい」だけで終わらせず、感謝や自分の気持ちを一緒に伝えると、あなたの正直な思いがやさしく相手に届きます。
もしそれでも言葉が出てこないときは、心の中で「わたしは、断ってもいい」と、そっとつぶやいてみてください。それだけでも、少しずつ心がほぐれていきますよ。
おわりに
「NO」が言えないのは、あなたがまわりを思いやれるやさしい人だからこそ。その優しさは、どうかこれからも大切にしてください。
ただ、その優しさの矢印を、ときどき自分自身にも向けてあげてほしいのです。あなたの気持ちも、あなたの時間も、ちゃんと大切にされていい。断ることは、わがままではありません。
最初はうまくいかなくても大丈夫。少しずつで、いいのです。
無理して笑うより、正直に「今日は休みたい」と言えたあなたのほうが、きっとずっと素敵ですよ。あなたはあなたのままで、大丈夫です。
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