「もっと前向きになりたいのに」
「こんな自分を変えたいのに、なかなか変われない」
そんなふうに、心の中でつぶやいたことはありませんか。
変わろうと決めたのに、気づけば元通り。そのたびに「自分はダメだな」と落ち込んでしまう……。今日は、そんなふうに感じているあなたに、そっと寄り添うおはなしをしたいと思います。
「変われない」のは、あなたが弱いからではありません
まず、お伝えしたいことがあります。
「変わりたいのに変われない」――それは、あなたの意志が弱いからでも、努力が足りないからでもありません。
わたしたちの心には、実は「今のままでいたい」という、とても自然な働きが備わっています。これは「変わること」が、心にとって少し不安なことだからなのですね。たとえ今の状態が心地よくなくても、「慣れた場所」には、ある種の安心感があります。
つまり、変われないのは、あなたの心が「あなたを守ろう」としている、やさしい反応でもあるのです。
だから、変われない自分を責めなくて大丈夫。「そっか、わたしの心はちょっと不安なんだな」と、まずは気づいてあげるだけでいいのです。
「大きく変わる」より、「小さく、ゆっくり」
変わりたいと思うとき、わたしたちはつい「今日から生まれ変わろう」と、大きな目標を立ててしまいがちです。
でも、心はゆっくりゆっくり進むもの。急に大きく変えようとすると、心が「びっくり」して、かえって元に戻ろうとしてしまうことがあります。
そこでおすすめしたいのが、「ほんの少しだけ」を大切にすること。
たとえば、
– 「早起きする」ではなく、「いつもより5分だけ早く起きてみる」
– 「ポジティブになる」ではなく、「今日あった小さな”よかったこと”をひとつ思い出す」
こんなふうに、拍子抜けするくらい小さな一歩でいいのです。小さすぎて笑ってしまうくらいがちょうどいい、と思ってみてくださいね。
そして、その小さな一歩ができたら、「できたね」と自分にそっと声をかけてあげましょう。この積み重ねが、いつのまにか大きな変化につながっていくことがあります。
「変わりたい」の奥にある、本当の気持ち
もうひとつ、そっと立ち止まって考えてみたいことがあります。
それは、「わたしは、どうして変わりたいんだろう?」ということ。
「変わりたい」の奥には、ときどき「今のままの自分ではダメだ」という、少しきびしい気持ちがかくれていることがあります。
でも、思い出してみてください。あなたはもう、今のままで十分にがんばっています。ここまで生きてきたこと、日々を過ごしていること、それ自体が、とても尊いことなのです。
もし「変わりたい」の理由が、「もっと自分を好きになりたいから」「もっと心地よく生きたいから」だとしたら、それはとてもすてきな願いですね。
でも、「今の自分を否定するため」に変わろうとしているのなら、少しだけ立ち止まってみてください。変わることと、今の自分を大切にすることは、両立できるのですから。
もし、ひとりで気持ちを整理するのがむずかしいと感じたら、カウンセリングのような場で、誰かに話を聞いてもらうのもひとつの方法です。言葉にするうちに、自分でも気づかなかった本当の気持ちが、そっと見えてくることもありますよ。
おわりに
「変わりたいのに、変われない」――そう思うあなたは、きっと、より心地よく生きたいと願っている、まっすぐな人なのだと思います。
変われない自分を責めるのではなく、まずは「今のままのわたし」を、そっと抱きしめてあげてください。変化は、そのやさしさの上に、ゆっくりと芽を出していくものだから。
急がなくて、大丈夫。あなたは、あなたのペースで進んでいけばいいのです。
今日のあなたに、そっとお守りのような一言を。
**「変われなくても、あなたはもう、じゅうぶんがんばっています。」**
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