ふとんに入って、さあ眠ろうとした瞬間。あるいは、静かにお茶を飲もうとしたひととき。それなのに、頭の中では「あれもしなきゃ」「あの時のあれ、大丈夫だったかな」と、考えごとがぐるぐると回り続けている——。
そんな経験、ありませんか。
まるで頭の中に、おしゃべりの止まらない誰かが住んでいるみたいで、「静かにしてほしいのに」と思っても、なかなか止まってくれない。今日はそんな、休まらない“思考のおしゃべり”と、そっと距離をおくおはなしをしてみたいと思います。
考えごとが止まらないのは、あなたが真面目だから
まずお伝えしたいのは、頭の中がいつも忙しいのは、あなたがダメだからでも、心配性すぎるからでもない、ということです。
先のことを考えたり、過去をふり返ったりできるのは、それだけあなたが物事を丁寧に受けとめている証拠でもあります。ちゃんとしたい、失敗したくない、まわりの人を大切にしたい——そんなやさしくて真面目な気持ちが、たくさんの考えごとを生み出しているのかもしれません。
でも、その一生けんめいさが、時に自分をくたびれさせてしまうこともありますよね。考えても答えの出ないことまで、頭がぐるぐると回してしまう。そんなときは、思考のスイッチを「オフ」にするのではなく、ほんの少し「距離をおく」ことから始めてみましょう。
「考えている自分」を、そっと外からながめてみる
考えごとに飲み込まれてしまうと、まるで自分と思考がぴったりくっついているような感覚になります。そんなときにおすすめなのが、「あ、いま私、〇〇について考えているな」と、頭の中のおしゃべりに、そっと気づいてあげること。
たとえば「また明日の心配をしているな」「さっきの会話を思い出しているな」と、心の中でつぶやいてみるのです。
不思議なことに、「考えている自分」に気づいた瞬間、少しだけその考えごとから距離ができます。ぴったりくっついていた思考が、ほんの一歩うしろへ下がるような感じ。無理に止めようとしなくて大丈夫です。ただ、「あ、いるね」と気づいてあげる。それだけで、心にちいさなすきまが生まれていきます。
もうひとつ、私が好きな方法があります。それは、頭の中のことを紙に書き出してみること。考えごとは、頭の中にとどめている間はどんどん膨らんでいくものですが、文字にして外に出すと、意外と「なんだ、こんなことだったのか」と落ち着くことがあるのです。
頭を休めるには、からだの感覚に戻ってくる
考えごとが止まらないとき、私たちの意識は「頭の中」だけに偏っています。そんなときは、意識をそっと「からだ」に戻してあげると、思考の回転がゆるやかになっていきます。
たとえば、足の裏が床にふれている感覚を感じてみる。手のひらを、あたたかいマグカップに添えてみる。ゆっくりと息を吐きながら、肩の力をふっとぬいてみる。
レイキの手当ても、こんなときにやさしく寄り添ってくれます。おでこや胸のあたりに、そっと手のひらを重ねてみてください。手のぬくもりを感じているうちに、頭にのぼっていた意識が、じんわりと下へおりてくるような感覚があるかもしれません。
考えごとを「消そう」とがんばるのではなく、「いまここ」の感覚に、そっと戻ってくる。それだけで、頭の中のおしゃべりは、少しずつ小さくなっていくものです。
おわりに
頭の中が考えごとでいっぱいになるのは、あなたが物事を大切に受けとめている、やさしい人だからこそ。その考えごとを、無理に止める必要はありません。
「あ、いま考えているな」とそっと気づいて、少し距離をおく。紙に書き出してみる。からだの感覚に戻ってくる。そんなちいさなことの積み重ねで、心にはふわりとしたすきまが生まれていきます。
止まらないおしゃべりも、いつかは静かになる波のようなもの。あわてず、責めず、ただそっと見守ってあげてくださいね。
考えすぎてしまう夜も、そんなあなたのままで、だいじょうぶですよ。
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