※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。
夕方になると、それまで穏やかだった家族が急に落ち着きをなくしたり、「家に帰る」と言い出したり、そわそわと歩き回ったりする——。そんな様子に戸惑い、疲れを感じている介護者の方は少なくありません。特にこれからの季節、日没がぐっと早まる秋から冬にかけては、この傾向がより強く出やすい時期だと感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、認知症ケアの現場でもよく知られる「夕暮れ症候群(サンダウニング)」について、なぜこの時期に症状が強まりやすいのか、そしてご家庭でできる具体的な工夫についてお伝えします。
夕暮れ症候群とは何か
夕暮れ症候群とは、認知症のある方に見られる、夕方から夜にかけて不安感や混乱、落ち着きのなさが強まる状態を指す言葉です。医学的に明確な単一の原因が特定されているわけではありませんが、体内時計の乱れや、光の変化に対する脳の処理のしづらさ、一日の疲労の蓄積などが関係していると考えられています。
症状の現れ方は人それぞれで、「落ち着かず歩き回る」「怒りっぽくなる」「家族を認識しづらくなる」「外に出ようとする」など多岐にわたります。
秋冬に症状が強まりやすいと感じる理由
日照時間の急激な変化
11月に入ると、夕方の暗さが一気に早まります。人間の体内時計は光の量によって調整されているため、急に日が短くなるこの時期は、認知症のある方にとって特に時間の感覚がつかみにくくなる可能性があります。「まだこんな時間なのに暗い」という感覚のズレが、不安につながることもあるようです。
気温差による身体的な負担
朝晩の冷え込みが強まるこの季節は、気温差そのものが身体への負担になります。体調の変化は気分の不安定さにもつながりやすく、結果として夕方の不穏な様子が目立つという声もよく聞かれます。
ご家庭でできる具体的な工夫
日中から夕方にかけての光環境を整える
日没前、まだ外が明るいうちに部屋の照明を少しずつ点けておくことで、急激な暗さの変化を和らげることができます。特に夕方17時前後の時間帯は、間接照明などを使って部屋全体を暖かみのある明るさに保っておくと、落ち着いて過ごせたという体験談も多く聞かれます。
夕方の時間帯の過ごし方を見直す
夕方に慌ただしく家事をしたり、テレビの音量を急に上げたりすると、刺激が増えて不安を感じやすくなることがあります。この時間帯はできるだけ静かで穏やかな環境を心がけ、お茶を飲みながら会話をするなど、ゆったりとしたルーティンを作ってみるのもひとつの方法です。
日中の活動量を意識する
日中に軽い散歩や家事の手伝いなど、体を動かす機会を作ることで、夜にかけての生活リズムが整いやすくなると言われています。無理のない範囲で、午前中から午後の早い時間に活動を取り入れてみましょう。
声かけの工夫
「もう暗くなってきたから電気をつけましょうね」「今日もお疲れさまでした」など、状況を言葉にして伝えることで、ご本人の不安が和らぐことがあります。否定せず、安心感を与える声かけを意識してみてください。
介護者自身の心身のケアも忘れずに
夕方の時間帯は、介護者にとっても夕食の準備などで慌ただしくなりやすい時間です。すべてを完璧にこなそうとせず、できる範囲で工夫を取り入れることが長く続けるコツになります。デイサービスや訪問介護などの外部サービスを上手に活用し、ご自身の休息時間を確保することも大切な選択肢のひとつです。
まとめ
日没が早まる秋から冬にかけては、夕暮れ症候群の症状が目立ちやすい時期です。光環境を整えること、夕方の過ごし方を穏やかにすること、日中の活動量を意識することなど、できることから少しずつ試してみることで、ご本人にとってもご家族にとっても過ごしやすい時間につながるかもしれません。無理なく、今日からひとつだけでも取り入れてみませんか。

コメント