「これくらい、自分でやらなきゃ」
「人に迷惑をかけたくないから」
そんなふうに思って、気づけばなんでもひとりで抱えこんでいませんか?
仕事も、家のことも、心配ごとも。だれかに「手伝って」と言えたら少しはラクになるのに、その一言が、なかなか口から出てこない。そんなあなたに、今日はそっと寄り添うおはなしをお届けします。
「頼れない」のは、あなたが弱いからじゃない
人に頼るのが苦手な方は、じつはとてもやさしくて、責任感の強い方が多いように感じます。
「相手の負担になったら申し訳ない」
「頼ったら、できない人だと思われそう」
「昔、甘えて嫌な思いをしたことがある」
こんなふうに、頼れない背景には、ちゃんと理由があるものです。過去のどこかで、あなたなりに一生懸命、心を守ってきた結果なのかもしれません。
だから、「頼れない自分はダメだ」なんて、思わなくて大丈夫。それはあなたのやさしさや、がんばってきた歴史の裏返しでもあるのですから。
まずは「頼るのが苦手な自分がいるんだな」と、そのまま気づいてあげるところから。責めるのではなく、そっと認めてあげる。それだけで、心はふっとゆるみはじめます。
「頼ること」は、相手を信じること
「人に頼る=迷惑をかけること」だと感じている方は、少なくありません。
でも、少し立場を入れかえて考えてみてください。もし大切な友人が困っていて、あなたに「ちょっと助けてほしい」とお願いしてきたら、どう感じるでしょうか。
きっと、「言ってくれてよかった」「頼ってくれて嬉しいな」と、あたたかい気持ちになるのではないでしょうか。
じつは「頼る」ことは、相手に対して「あなたを信じています」という気持ちを差し出すことでもあるのです。頼られた側は、迷惑どころか、必要とされたことを嬉しく感じることも多いもの。
いつも支える側にまわっているあなたも、たまには「支えてもらう側」になっていいのです。それは、けっしてわがままでも、弱さでもありません。人と人が寄り添って生きていく、あたたかな循環のひとつなのですから。
小さな「お願い」から、そっと練習してみる
とはいえ、いきなり大きなお願いをするのは、勇気がいりますよね。
だから、まずはほんの小さなことから始めてみましょう。たとえば、
– 「これ、ちょっと取ってもらえる?」とお願いしてみる
– お店で「おすすめはどれですか?」と聞いてみる
– 家族に「今日はちょっと疲れたから、洗い物おねがいできる?」と伝えてみる
こんなささやかな「お願い」でも、じゅうぶんな一歩です。小さく頼ってみて、相手がやさしく応じてくれる経験を重ねていくと、心のどこかで張りつめていた糸が、少しずつほどけていきます。
そして、頼ったあとには「ありがとう」を添えて。その一言が、あなたと相手のあいだに、あたたかな橋をかけてくれます。
もし、どうしても人に言い出せない日があったら、まずは自分自身に手を当ててみてください。胸のあたりにそっと両手をかさねて、「今日もよくがんばったね」と、心の中でつぶやいてみる。だれかに頼る前に、自分で自分をいたわってあげる時間も、とても大切なひとときです。
おわりに
ひとりで抱えこんできたあなたは、これまで本当によくがんばってきました。その強さは、これからもあなたの宝物です。
でも、これからは、少しだけ肩の荷をおろしてみませんか。頼ることは、あなたの弱さではなく、人とつながるためのやさしい力。「お願い」の一言は、あなたと相手の心を、そっと近づけてくれます。
うまく頼れなくても大丈夫。今日のあなたのままで、じゅうぶん素敵です。あなたはあなたのままで、いいのですから。
今日はどうか、ほんの少しだけ、肩の力をぬいて過ごせますように。
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