だれかにふと言われた一言が、家に帰ってからも、お布団に入ってからも、ぐるぐると頭の中をめぐってしまう。
「あの言い方、どういう意味だったんだろう」
「わたし、なにか悪いことしたのかな」
そんなふうに、たった一言に心をとらわれてしまうこと、ありませんか。今日はそんなあなたに、そっと寄り添うおはなしをお届けします。
心にひっかかるのは、あなたがやさしいから
まず知っておいてほしいのは、言葉が頭から離れないのは、あなたが「気にしすぎる人」だからではない、ということです。
言われた一言をずっと反芻(はんすう)してしまうのは、あなたが相手のことを大切に思っていたり、人との関係をていねいに育もうとしていたりする証拠でもあります。どうでもいい相手のどうでもいい言葉なら、そもそも心にひっかかりませんよね。
つまり、それだけあなたの心が、まわりに対して繊細にひらかれているということ。それは決して弱さではなく、あなたのやさしさやまじめさの表れなのです。
とはいえ、頭の中で同じ言葉が何度もくり返されるのは、やっぱり疲れてしまいますよね。そんなときは、少しだけ心の距離をとる工夫をしてみましょう。
「その言葉、本当にわたしのもの?」と問いかけてみる
だれかの一言が頭から離れないとき、わたしたちはいつのまにか、その言葉を「自分への真実」として受け取ってしまいがちです。
でも、少し立ち止まって考えてみてください。その言葉は、相手のその日の機嫌や、相手自身の事情や、ちょっとした言葉のクセから出たものかもしれません。あなたの価値を正しく測ったうえで発せられた、絶対的な評価とはかぎらないのです。
「その言葉、本当にわたしのものかな?」
「これは相手の中にあった、相手の気持ちなのかもしれないな」
そんなふうに、そっと言葉を自分から切り離してみる。相手から受け取った荷物を、「これはあなたのものですよ」とそっと相手に返すようなイメージです。
すべてを自分で抱え込まなくていい。心にひっかかった言葉のうち、いくつかは、あなたが持ちつづけなくていいものなのです。
頭の中から、外にそっと出してあげる
それでもぐるぐるが止まらないときは、頭の中だけで考えつづけないことが大切です。考えごとは、頭の中にとどめておくほど、実際より大きくふくらんでしまうものだからです。
おすすめは、紙に書き出してみること。
「〇〇って言われて、モヤモヤした」
「わたしは本当は、こう言ってほしかったのかも」
うまくまとめようとしなくて大丈夫。ただ心に浮かんだままを、そのまま外に出してあげてください。書いているうちに、「あ、わたしはこう感じていたんだ」と、自分の気持ちに気づけることもあります。
また、手のひらを胸のあたりにそっと当てて、「モヤモヤしたね、つらかったね」と、自分に声をかけてあげるのもやさしい方法です。だれよりもあなた自身が、あなたの気持ちに気づいてあげられたら、心はふっと軽くなっていきます。
まとめ〜言葉は、通りすぎていくもの
言われた一言が頭から離れないのは、あなたの心が繊細で、やさしいから。だからどうか、そんな自分を責めないでくださいね。
– ひっかかるのは、あなたのやさしさの証
– 「その言葉、本当にわたしのもの?」と問いかけてみる
– 頭の中から、紙や声に出して外に出してあげる
言葉は、空を流れる雲のように、通りすぎていくものです。今はぐるぐるしていても、少しずつ、心の中を風が通りぬけていきます。
心にひっかかった一言を、今日は少しだけ手放せますように。あなたはあなたのままで、じゅうぶんに大丈夫ですよ。
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