【カウンセリング(ベーシック)】「褒められても、素直に喜べない」あなたへ〜受け取りベタな心に、そっと”ありがとう”を練習するおはなし〜

カウンセリング〜ベーシック〜

「すごいね」「がんばってるね」と誰かに褒められたとき、あなたはどんなふうに反応しているでしょうか。

「いえいえ、そんなことないです」
「たまたまですよ」
「まだまだで……」

気づけば、こんなふうに打ち消してしまう。せっかくの言葉を、まるで受け取りそこねてしまうように。そして少し時間が経ってから、「もっと素直にお礼を言えばよかったな」なんて、ひとりで小さくため息をつく。

もし心当たりがあるなら、今日はそんなあなたに、そっと寄り添うおはなしをさせてください。

打ち消してしまうのは、あなたが謙虚だから

まず知っておいてほしいのは、褒め言葉を素直に受け取れないのは、決してあなたが悪いからではない、ということです。

日本では昔から、「謙遜(けんそん)」がひとつの美徳とされてきました。自分を控えめに表現することは、まわりへの気づかいでもあります。だから「そんなことないよ」と言ってしまうのは、とても自然なことなのですね。

それに加えて、こんな気持ちが隠れていることもあります。

「本当の自分は、そんなにすごくない」
「期待されて、あとでがっかりされるのが怖い」
「褒められることに、慣れていない」

これは、あなたがこれまで一生懸命に、まじめに生きてきた証でもあります。自分を大きく見せることをせず、コツコツと積み重ねてきた人ほど、褒められたときにどう反応していいか、戸惑ってしまうのかもしれません。

だから、まずは「受け取りベタな自分」を責めないでいてくださいね。それは、あなたのやさしさや誠実さの、裏返しでもあるのですから。

「ありがとう」は、相手へのプレゼント

とはいえ、褒め言葉をいつも打ち消していると、少しもったいないことがあります。

それは、褒めてくれた相手の気持ちも、いっしょに打ち消してしまうことがある、ということ。

たとえば、あなたが誰かに「その服、すてきだね」と伝えたとします。相手が「いえいえ、安物ですから」とすぐに否定したら、ほんの少しだけ、さみしい気持ちになりませんか。悪気がないのはわかっていても、なんだか言葉が宙に浮いてしまうような感覚。

褒めるという行為は、相手があなたに向けてくれた、ちいさなプレゼントのようなものです。それを「そんなことない」と返すのは、せっかくの贈り物を、そっと押し戻してしまうことにも似ています。

だからこそ、覚えておいてほしい魔法の言葉があります。それが「ありがとう」です。

「ありがとう」とひとこと返すだけで、相手の気持ちは、ちゃんと届いたことになります。あなたが受け取ることは、相手の”贈りたい気持ち”を受け取ることでもあるのですね。

小さな「ありがとう」から、練習してみる

とはいえ、長年のクセをすぐに変えるのは、なかなか難しいものです。だから、少しずつで大丈夫。今日から、こんな小さな練習をしてみませんか。

**まずは、口に出す前にひと呼吸。**
褒められたら、すぐに「いえいえ」と言いたくなる気持ちを、いったんそっと横に置いてみます。

**そして、シンプルに「ありがとう」。**
うまく言葉が続かなくても構いません。「ありがとうございます」だけで、じゅうぶんです。慣れてきたら、「そう言ってもらえて、うれしいです」と、あなたの気持ちを少し添えてみてもいいですね。

**心の中で、その言葉を反芻(はんすう)してみる。**
すぐに信じられなくても大丈夫。「そう思ってくれる人がいるんだ」と、ほんの少し受け取ってみるだけでいいのです。

最初はぎこちなくても、それでかまいません。少しずつ、心のコップに「ありがとう」を注いでいくように、あなたの中に、褒め言葉を受け取れるスペースが育っていきます。

おわりに

褒め言葉を素直に受け取れないのは、あなたが謙虚で、誠実に生きてきたからこそ。決して悪いことではありません。

でも、もし少しだけ心が軽くなりたいのなら、次に誰かがあなたを褒めてくれたとき、そっと「ありがとう」と返してみてください。それは相手へのやさしさであり、そして何より、あなた自身を大切にする第一歩でもあります。

受け取ることに、慣れていなくてもいい。うまく喜べなくてもいい。あなたはあなたのままで、じゅうぶんに素敵な人なのですから。

今日、あなたに向けられたやさしい言葉が、あなたの心に、ふわりと届きますように。


👍 体と心の健康にご興味がある方はお越しください(全ての記事を体系化しています)
〜癒しの庵(いおり)〜ライトステーション
https://lightstation01.com/top/

コメント

タイトルとURLをコピーしました