「はぁ……」
ふと気づいたら、ため息をついていた。そんな瞬間、ありませんか?
「ため息をつくと幸せが逃げる」なんて言葉もあって、なんだかいけないことのように感じてしまう方も多いようです。人前でついてしまって、あわてて飲み込んだ経験がある方もいるかもしれませんね。
でも今日は、そんなため息とやさしく仲直りするおはなしをしてみたいと思います。
ため息は、がんばった心のサイン
ため息が出るとき、わたしたちのからだは、たいてい少しこわばっています。
緊張していたり、考えごとで頭がいっぱいだったり、気づかないうちに呼吸が浅く、短くなっていたり。そんなとき、からだは「ちょっと息が足りていないよ」と教えてくれます。そして自然と、大きく息を吐き出そうとしてくれる。それがため息なのです。
つまりため息は、「幸せが逃げるしるし」ではなくて、「あなたがちゃんとがんばってきたしるし」なのかもしれません。こわばった心とからだを、なんとかゆるめてあげようとする、やさしいはたらきなのですね。
だから、もしため息が出たときは、心のなかでそっとこう思ってみてください。「あぁ、わたし、がんばってたんだな」って。
「吐く息」に、少しだけ意識を向けて
ため息のいいところは、なんといっても「ふーっと長く吐く」ところにあります。
わたしたちは緊張していると、息を吸うことばかりに気持ちが向いて、吐くのがおろそかになりがちです。でも、ゆっくり長く息を吐くと、からだはふっと力をゆるめやすくなると言われています。
もしよかったら、ため息が出るのを待たずに、自分から「意図的なため息」をついてみるのもおすすめです。
やり方はとてもかんたんです。
– 鼻から、すーっと軽く息を吸って
– 口から、「はぁ〜」と声を出しながら、ゆっくり長く吐く
– 吐ききったら、また自然に吸って、もう一度くり返す
これを二、三回するだけでも、肩のあたりが少しゆるむのを感じられるかもしれません。「うまくできているかな?」と気にしなくてだいじょうぶ。ただ、吐く息といっしょに、心のなかの重たいものも一緒に外へ出ていくようなイメージで、のんびりやってみてくださいね。
場所を選んで、遠慮なく
人前でのため息は、ちょっと気をつかってしまうこともありますよね。相手を心配させたり、誤解されたりするのが気になる、というお気持ちもよくわかります。
そんなときは、あなただけの「ため息タイム」をつくってみるのはいかがでしょう。
たとえば、お手洗いに立ったとき。エレベーターにひとりで乗ったとき。夜、おふとんに入ったとき。窓をあけて、外の空気にむかって。そんなちょっとした瞬間に、遠慮なく「はぁ〜」と吐き出してみるのです。
誰にも気をつかわなくていい場所でなら、心置きなくため息をつけます。ため込んでいたものを外に出してあげると、そのぶん、新しい空気が入るすきまができますよ。
おわりに
ため息は、がまんするものではなく、心とからだがくれるやさしいサインです。
出てしまったら、「あぁ、ゆるめようとしてくれてるんだな」と受けとめて。ときには自分から、ゆっくり長い息を吐いてあげて。それだけで、こわばっていた心が、ほんの少しほどけていくかもしれません。
今日も一日、あなたはよくがんばりました。
さあ、ひとつ、大きく「はぁ〜」。
あなたはあなたのままで、だいじょうぶですよ。
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